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「キーホール」ロゴで消費者は健康的な食の選択ができます

肥満など、生活習慣病や非感染性疾患(NCD)が深刻化する中、より健康的な食生活を守ることの重要性が増してきています。デンマークでは、その取り組みの一つとして、2009年から「キーホール(The Keyhole)」と呼ばれる北欧諸国栄養ラベルを導入し、一定の効果を出しています。このラベルは、消費者にとって食品購買の指標となり、製品開発や改良も促進しています。

消費者が正しい選択をするための指針に

「キーホール」ラベルの全体的な目標は1つです。消費者がより健康的な選択をし易くすることです。このラベルは、デンマークの食品メーカーや小売業者から大きな支持を得て、急拡大をしています。キーホールラベルを使用するためには、食品は定められた基準を満たしていなければなりません。キーホールの定義は、脂肪、砂糖、塩分、食物繊維、全粒穀、果物、野菜、エネルギーに関する基準を定めています。基準は食品のカテゴリーによって異なります。

現在、デンマーク人の94%が「キーホール」を認知しており、従来の製品を「キーホール」ラベルの付いた製品に置き換えることで、消費者は栄養摂取量を大幅に改善することができます。

「キーホールラベルのある商品を購入することで、消費者は栄養摂取量の大幅な改善を達成することができます」

目標:より健康な食品を得るため

デンマーク工科大学は、可能かつ現実的な範囲で、2017年に市場に出回る4~75歳のデンマーク人が摂取する通常の食事を全てキーホールラベル付き商品に置き換えた場合に、主要栄養素パラメーターへの影響を計算しました。

2019年に発表された結果では、栄養素の摂取量が大幅に改善されたことが示されました。例えば、全粒粉の摂取量は36g/日(62%)増加し、飽和脂肪Eは25%減少、ナトリウム摂取量は443mg/日(12%)減少し、これは1日あたり1g強の塩分量の減少に相当することになります。キーホールは、ラベルの使用基準を満たす商品を開発するインセンティブを企業に与えました。現在4,000以上のキーホールラベル製品があり、消費者はより健康的な製品選択を簡単にできるようになりました。